Tokyo, 2007年10月18日, AEST (ABN Newswire) - 米国コロラド州キーストーンで開催された第4回「液浸リソグラフィに関する国際シンポジウム」において、株式会社ニコン(社長 苅谷道郎)と株式会社 東芝は、ニコンのArF液浸スキャナー「NSR-S610C」を使用して43ナノメートルNAND型フラッシュメモリの生産を開始することを発表しました。世界で初めての45ナノメートル対応ArF液浸スキャナーであるNSR-S610C (NA = 1.30)は、メモリでは45ナノメートル以下、ロジックデバイスでは32ナノメートルプロセスの量産対応として開発された半導体露光装置です。

 2006年1月に世界初の量産対応ArF液浸スキャナー「NSR-S609B」を出荷以来、ニコンは量産対応の先端ArF液浸スキャナーを常に他社に先駆けて市場に投入してきました。2007年2月に出荷を開始したNSR-S610C は、45ナノメートル以下の量産工程において充分な余裕度を持つ世界初のArF液浸スキャナーです。ニコン独自のローカルフィルノズルにより、気泡やウォーターマーク、ウエハ裏面の汚れといった液浸起因の欠陥(ディフェクト)を完全に除去できることが既に実証されています。同技術により液浸用液体の蒸発による熱の影響もなく、重ね合わせ精度に影響を及ぼす欠陥を防止し、競合製品に対し決定的な優位性を有しております。またニコン独自のタンデムステージシステムは、機能を分担した2つのステージで構成され、高スループットと高精度の両立と長期的に安定した露光プロセスを高次元で達成しています。

株式会社ニコン 取締役兼専務執行役員 精機カンパニープレジデント牛田一雄のコメント

「45ナノメートル対応の量産装置をいち早く市場に導入することにより、ニコンのお客様の競争力をさらに向上することが可能であると考えております。フォトリソグラフィにおいては、製品化までの時間が極めて重要であり、ニコンは量産に適した装置を競合に先駆けて市場に導入する実力があることを証明できたと言えます。」

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